マイコプラズマ肺炎について |
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今季、大流行のマイコプラズマ肺炎について調べてみました。 |
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マイコプラズマ肺炎(マイコプラズマはいえん)はマイコプラズマ(ラテン語:Mycoplasma属の真性細菌 Mycoplasma pneumoniae
)を主な原因とした呼吸器系の感染症です。肺炎球菌による肺炎とは、異なる種類の肺炎であるということから、非定型肺炎または異型肺炎とも呼ばれていますが、異型肺炎の呼び名は使われなくなりつつあります。また、夏期オリンピックが行われる年に流行する(4年に1度流行する)傾向があるとして「オリンピック熱」とも呼ばれています。1984年と1988年に大きな流行があった以降は、傾向が崩れていますが、2005年以降散発的な小流行が繰り返されています。2011年は過去10年間で最多の感染者数が報告されています。季節的には初秋から冬に多発する傾向がみられます。
好発年齢は、幼児から学童、とくに5〜12歳に多くみられます。4歳以下の乳幼児にも感染はみられますが、多くは不顕性感染または軽症です。潜伏期は2〜3週間です。 |
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■症状 |
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咳は必発の症状で、乾性〜湿性の咳が頑固にしかも長期にわたって続き、発作性のように夜間や早朝に強くなる特徴があります。発熱、痰(たん)、のどの痛み、鼻症状、胸痛、頭痛などもみられます。 |
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■治療 |
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肺炎マイコプラズマは細胞壁をもたないので、細胞壁合成阻害剤であるペニシリン系やセファロスポリン系の抗生剤は効果がありません。タンパク合成阻害剤を選択しなければなりません。なかでもマクロライド系およびテトラサイクリン系抗生剤が強い抗菌作用があります。 |
小児では、副作用のことも考慮してマクロライド系抗生剤が第1選択薬です。ニューキノロン系も有効ですが、小児への適応のないものがほとんどです。重症の肺炎や胸水貯留を伴った胸膜炎や脳炎、髄膜炎などの患者さんの場合は、入院の上、抗生剤の点滴・静脈内注射(静注)が必要です。 |
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■生活上の注意 |
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呼吸器症状が強く感染のおそれがある時期には、登校、登園は控えるよう指導します。家庭内感染に注意が必要です。通常の感冒と同じように安静・保温などに注意して完全に軽快してから日常生活に戻すようこころすべきです。 |
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FROM:麒麟調剤薬局
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