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ピロリ菌
ピロリ菌とは
ヘリコバクター・ピロリ、いわゆるピロリ菌は胃壁に存在し、再発を繰り返す胃炎や胃潰瘍を引き起こす原因の一つです。 
現在、日本にピロリ菌保菌者は約6000万人、中高年では60%以上の人が感染しているといわれています。
胃の内部は胃酸により強酸性のため、細菌は住めないと思われてきましたが、ピロリ菌は胃の粘膜に住み着き、自分で作り出す酵素で胃の中にある尿素を二酸化炭素とアンモニアに分解し、このアンモニアで酸を中和して胃酸から身を守っています。
ところが、ピロリ菌が作り出すアンモニアやピロリ菌自体が分泌する毒素が胃壁を傷つけてしまい、この状態が続くと胃炎や胃潰瘍を引き起こします。
検査
1. 内視鏡検査・・・内視鏡を用いて胃の組織を一部採取し、菌を培養したり染色したりして、ピロリ菌の有無を調べます。胃潰瘍の内視鏡検査の際に、一緒に行うことが多くなっています。
2. 血液検査・・・ピロリ菌に感染すると、それに対する抗体が出来ます。そこで血液中の抗体を調べるのですが、一度感染すると必ず抗体が出来るためその後ピロリ菌がいなくなっていても、抗体が検出されることがあります。
3. 尿素呼気テスト・・・特殊な炭素を含む尿素の液体を飲み、15分後にパックの中に息をを吐き出し、検査前の呼気と成分を比較する。
ピロリ菌の除菌治療除菌には3種類のお薬を用います。
・ プロトンポンプ阻害薬:  胃酸の分泌を強く抑える作用があり胃潰瘍の治療に用いるお薬
・ クラリスロマイシン:  抗生物質
・ アモキシシリン:  抗生物質
1日2回、一週間服用します。
注意事項
@ お薬を飲むのを忘れたり、勝手に中断しないこと!(ピロリ菌に耐性ができてしまい、再度治療しようとしても除菌できなくなる可能性があるため)
@ 再検査は服用終了後、4週間後以降にすること!
再検査まではプロトンポンプ阻害薬は服用してはいけません。(プロトンポンプ阻害薬自体にピロリ菌を殺す働きがあるため正しい効果の判定が出来ないため)
最近では研究が進み、ピロリ菌の中にも遺伝子の異なるいくつかの種類があることがわかっています。ピロリ菌の感染者は非常に多いにもかかわらず、胃潰瘍を患う人はそのうち極わずかです。このことを考えると胃に悪影響を与えるピロリ菌と比較的無害なピロリ菌がいることもありえるようです。
ピロリ菌を除去する必要があるかどうかは、医師と相談し納得のいく治療を受けることが大切でしょう!

FROM:かりん薬局


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