水疱瘡について |
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今回は、水疱瘡について調べてみました。 |
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≪原因≫ |
ヘルペスウイルス科の水痘・帯状疱疹ウイルス(varicella-zoster virus)
の初感染によるとされています。感染経路は、主に空気感染、飛沫感染です。むろん水疱液の接触感染もあります。強い感染力を持ち、ウイルスを含有する飛沫もしくは飛沫核による空気感染、上気道、下気道がウイルスの排出、侵入、または接触のため感染するといわれています。痂皮になっていない皮膚症状からの接触感染もありえます。あるいは帯状疱疹の人からの接触感染や飛沫感染も考えられます。なお、ウイルスの大きさは150〜200ナノメートルです。つまり、患者が輩出したウイルスは、チリやホコリや水の粒と室内を飛散し、一定以上の数を鼻やのど(上気道)から吸い込めば、患者にさわらなくても感染するということです。 |
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≪潜伏期間≫ |
水疱瘡の潜伏期 10-21日ですがほとんど14-16日です。感染したら、感染後14日前後くらいに発疹が出ると言わています。 |
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≪症状≫ |
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全身に直径3〜5mm程度の丘疹(盛り上がった紅い発疹)が出現します。発疹は一斉にではなく、数日かけて続々と出現してきます。 |
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ひとつの発疹は丘疹→水疱(水ぶくれ)→膿疱(水ぶくれに膿がたまってくる)→痂皮(かさぶた)の順に変化し、治癒します。さまざまな段階の発疹が混在するのが特徴で、これらの全てが痂皮になったときに治癒したとみなします。 |
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発疹の出現は発病から3日目ごろがピーク。7日程度で痂皮になって治癒します。 |
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体があたたまるとかゆみは増すので、暖房や厚着は考えて下さい。 |
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発熱はまったくみられない場合や、39〜40℃に達する高熱が出ることもあるなどさまざまです。 |
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アトピー性皮膚炎患者では皮疹が重症になりやすい。 |
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ステロイド療法中の患者や妊婦・新生児など免疫系の働きが変化している患者、悪性腫瘍に対して化学療法で治療中の患者やAIDS患者など免疫不全患者では重症になりやすい。 |
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成人の患者では間質性肺炎の合併がみられることがあり、皮疹も概して重症である。 |
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治癒後も神経節などに水痘・帯状疱疹ウイルスは潜伏しており、免疫低下時や疲労・ストレス時に再活性化し帯状疱疹を発症する恐れがあります。 |
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一般に1度かかると2度とかからないと言われているが、感染しても発症にまでには至らないというだけで、抗体が消えれば再発症する可能性は高い。また再発症の例もたびたび報告されています。 |
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≪治療≫ |
治療は対症的に軟膏(フェノール亜鉛華軟膏)、抗ヒスタミン剤、Reye症候群との関係のため解熱剤については注意(アスピリン製剤を用いない方がいい)が必要です。抗ウイルス剤の(アシクロビル)の1日4-5回投与は、できるだけ早期に。ただ、抗ウイルス剤は副作用もありますので全員に使うとは限りません。小児は慎重投与です。この抗ウイルス剤を積極的に使う場合は、もともと免疫機能が低下して疾患にかかってる幼児などです。水痘がほかの健康児より悪化することがあるので抗ウイルス剤を慎重に使います。健康児の場合、確かに発症して3日以内に使うと有効ですが、抗ウイルス剤の副作用も考慮して、もともと免疫機能が発達してることも考えて(お子さんの免疫機能が水疱瘡を治癒の方向に持っていく)、使わないことも多いです。成人になってから初感染すると脳炎や肺炎の合併が多く危険な場合があり早期治療が重要です。妊婦の妊娠初期(8〜20週目)感染では2%程度の胎児に先天性水痘症候群多彩な障害が現れる場合があります。1歳以下の場合も注意が必要です。どちらにしても、未経験の場合はワクチンでの予防が望ましいと言えます。 |
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FROM:ひかり薬局 |